木々津克久 「ヘレンesp」 一巻


ヘレンesp 1 (少年チャンピオン・コミックス)

ヘレンesp 1 (少年チャンピオン・コミックス)

週刊少年チャンピオンにシリーズ連載された作品が単行本化。
交通事故で両親を亡くし、視覚と聴覚と声までも失ってしまった少女、ヘレン。
医療機器のトラブルがきっかけで不思議な力=「esp」に目覚めたヘレンは、様々な事件に遭遇する事になる。


物語は一話完結方式で、ヘレンは多くの人々や、或いは人間以外の存在と出会う。
ホラーっぽい話あり、切ない話あり、ハートフルな話もあり、とストーリーの内容は多彩だが、全体を通して陰があるというか、普通の日常とはズレた狂気が入り込んでいるように感じるのは僕が同じ作者の「フランケン・ふらん」に毒され過ぎたためだろうか?
フランケン・ふらん 1 (チャンピオンREDコミックス)

フランケン・ふらん 1 (チャンピオンREDコミックス)

フランケン・ふらん 2 (チャンピオンREDコミックス)

フランケン・ふらん 2 (チャンピオンREDコミックス)

(※表紙買い推奨)


まあそんなんはともかく、本作の最大の魅力は主人公であるヘレンさんの存在そのものにある。
ヘレンさんはどこまでも純真で、どこまでも優しく、かと思ったらトボけた表情を見せたり、また人外の存在に「アナタが両親を殺したんだ」と言われてしまうようなミステリアスな一面も持っていたりもする。
そのヘレンさんの一挙手一投足に魅了される者が(勿論僕も含めて)後を絶たない。
言うなればヘレンさんは現代に舞い降りた天使というか、崇拝すべき僕の聖女さまというか、目が見えないのに付け入っていたずらしたいというか、おっと本音が…。


ここで具体的に収録されたエピソードを紹介していこう。
第1話「ヘレンのesp」
espに目覚めて空を駆けるヘレンさんがとても可憐だ。
第2話「ヘレンの日常」
盲導犬・ヴィクターの怪談を怖がるヘレンさんの姿がとても可愛らしい。
第3話「ヘレンの映画鑑賞」
映画監督に微笑みかけるヘレンさんの笑顔が最高に素敵だ。
第4話「ヘレンと魔王」
魔王号に襲われて怯えるヘレンさんはとても嗜虐心をそそる。
第5話「ヘレンの旅」
父との再会に涙するヘレンさんはこの上なく美しい。
第6話「ヘレンとライオン」
ライオンの背に乗るヘレンさんは溢れんばかりの慈愛に満ちている。
第7話「ヘレン、学校へ行く」
制服姿のヘレンさんのあまりの素晴らしさに、僕はもうどうにかなってしまいそうだ。
第8話「ヘレンの花畑」
嵐から花を守ろうとするヘレンさんはとても凛々しい。
第9話「ヘレンと人形」
僕もボランティアとしてヘレンさんの役に立ちたい。あと間宮(弟)はブッ潰す。


ハッ!?
いけないいけない、単にヘレンさんの魅力を語るだけになってしまった。
何だか少佐の演説みたいになってるし。
でもヘレンさんは本当に最高だからしょうがない。
現在チャンピオン本誌で第3シリーズを連載中なので、ぜひ合わせて読んでみてはいかがだろうか。
あとは一刻も早く斑木さんに連絡して間宮弟を何とかしないと…。


ここまでレビュー。(レビュー?)


他にもチャンピオンコミックスを何点か購入しているので、それらについてはまた次回にでも。
最近寝不足で倒れそうなので、もう休みます…。